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学習メディアとしての携帯電話

 「携帯電話などのデバイスが、学習メディアとしてより利用されるようになる」。僕は、その可能性を信じています。
「可能性を信じている」とは抽象的な言い方ですね。マーケティング風にいうならば、今よりはずっと市場は拡大するだろう、ということですし、研究的にいうならば、「まだまだやれることがある」ということです。
 「常に電源が入っている」「常に携帯している」という状況は、サプライヤー側からのコンテンツのPush、リコメンデーションが常に可能であることを示しています。これは、フォッグ流にいうと、「Persuasiveなメディア」ということになり、人々の行動形成にとても強い影響を与えます。
 「普及率が非常に高い」というのも魅力です。パーソナルコンピュータは、「パーソナル」といいつつも、一家に一台のメディアでした。でも、携帯電話は違う。本当の意味で、「パーソナルなコンピュータ」なのです。
 こんなことを言うと、下記のような異論が噴出しそうです。
「eラーニングだってたいしたことなかったじゃないですか。mラーニングだって、めちゃくちゃ立ち上がりが悪いですよ。もう業界は、及び腰になっちゃってますよ」
 これに関する僕の考えはこうです。
 「eラーニング」や「mラーニング」と今呼ばれている市場の中で提供されている製品が、今後どうなるかは、僕は知りません。
 また、「eラーニング」や「mラーニング」という言葉が残るとも僕は思えません。むしろ、それらの言葉がなくなった頃に、じわじわと拡大するかもしれません。
 これからの子ども、これから社会に入ってくる世代は、マウスをクリックし、携帯電話があることを前提にしている世代です。彼らは、それを特異なメディアとは考えていません。
 さらに人々の生活の中に、IT機器が進入する、いわゆる「IT化」の動きは、グローバル化というさらに大きな潮流の中では、不可逆に進んでいく他はないのです。
 だから、先に述べたように「携帯電話などのデバイスが、学習メディアとしてより利用されるようになる」には可能性があるのだと思っているのです。
 ちなみに、elcがおこなった調査によると(eラーニングユーザー調査2005)、いわゆる「モバイルラーニング」の障壁は、「通信料の負荷が大きい」「入力がしにくい」「通信速度が遅い」だそうです。
 特に「通信料の問題」は最大の障壁でしょう。現在、企業で導入したくても、その通信料が個人課金されるというのであれば、社員の了解を得られません。このことが普及を妨げているように思います。「常時接続の低価格化」がキーになるのだと思います。
「入力がしにくい」に関しては、端末自体のスピードが向上するのと、NINTENDO DSのようなペンコンピューティングの技術がより浸透していくのではないでしょうか。
 いろいろなところで言っていますが、現在の携帯電話は、パソコンにたとえるならば、1995年以前、Windows3.1の状況にあると思っています。
 しかし、その性能は飛躍的に高まってきている。ストレスフリーの状況になるには、まだ時間がかかりますが、それも技術の進歩によって、変わってくるように思います。
 あと開発サイドからすると、もう1つ普及が遅れる原因は、マルチキャリアに対応せざるがえない故に、膨大な工数がかかることです。これを何とかする必要がありますね。これは、Flashのようなキャリアの違いを吸収してくれるフレームワークが必要であるように思います。これに常時接続によってフルブラウザの利用が高まれば、この問題は解決するのではないかと思うのですが。
 —
 ともかく・・・。
 今日は予想を勝手気ままに述べました。「根拠」を一切持ちませんので、そのつもりで読んでください。こういうのは言いたい放題です。あなたはどう思いますか

続きを読む:http://www.nakahara-lab.net/blog/archive/864

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