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三菱UFJ子会社、中国SNS「ウィーチャット」と提携

 あなたの好きな日本のいいところは――。三菱UFJフィナンシャル・グループのフィンテック子会社「ジャパン・デジタル・デザイン(JDD)」は20日、中国のソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)最大手の騰訊控股(テンセント)と提携し、SNS「微信(ウィーチャット)」内で動画投稿のサービスを始めると発表した。

30秒の動画を投稿し、体験を共有する(京都市、二条城)

 中国人の訪日客にJDDがウィーチャット内で提供するアプリで動画をアップしてもらう。その動画の画像情報から訪日客の潜在需要を見極め、リピーター獲得に向けた様々なサービスを開発したり、日本の地方を活性化したりする。

 「客がいま使っているものにそっと寄り添い、まず顧客との接点を持つ」。JDDの上原高志社長はこう述べた。会見場所は多数の訪日客が行き交う京都市の二条城という力の入りようだ。

 ウィーチャットは毎月のアクティブユーザーが10億人を超える巨大SNSだ。動画を投稿できるサービスなどもあるが、日本に特化したものは珍しい。

 JDDは30秒の動画をウィーチャットに手軽にアップできるアプリをテンセントと連携して開発。今後数カ月間で300~500件の投稿数を目指す。

 キャッチコピーは「30秒であなたの知らない日本を発見しよう」。主に北京や上海などで働く収入の高い20~30代を対象に、自分の旅の楽しい記録をウィーチャットに上げてもらう。位置情報なども含め、その画像を解析することで、感度の高い中国人訪日客がどこにいき、何を楽しんでいるのかを読み解き、訪日客のリピーター獲得につなげる。

 IT(情報技術)企業やプラットフォーマーがひしめくSNSでの動画サービスを、なぜ金融系の企業が手掛けるのか。あえてどこでお金をつかったという決済データではなく、動画なのか。上原氏は「直感的に体験をシェアできるほか、音声、画像たくさんの情報が含まれる」と述べた。

 三菱UFJとテンセントの提携は今回が初めてではない。2016年末、三菱UFJ銀行が先端事業を研究する部署でのこと。上原氏はウィーチャットの情報収集アプリを使い、中国人訪日客の購買動向などの分析を手がけた。

 参加者に謝礼を払い、2000人のデータを集め、それを米研究機関で人工知能(AI)を使って分析した。1億円ほどもかけたプロジェクトだったが「失敗だった。圧倒的にデータ量が足りなかった」(関係者)。新サービスを生み出すには至らなかった。

 今回は、この苦い経験を踏まえての再挑戦となる。「ポイントや決済データといった間接的な顧客情報を持っていた金融機関が、生のデータに接することに意味がある」(関係者)というのだ。

 動画からわかるのは「何を買った」という情報ではない。むしろ「路地裏の静かな雰囲気の店が好まれている」「白いTシャツを着ている人が多い」「ホテルでゆっくり過ごすときによく映るモノ」といった、漠然とした情報だ。進展した画像解析技術で、こうした情報から訪日客の需要や嗜好が導き出せるとみる。

 決済などいわば過去の情報から離れ、少し引いて眺めることでまだ顕在化していない訪日客の需要を掘り起こす。こうしてこれから人気になるスポットを掘り起こし、資金需要にもつなげたい考えだ。決済データから離れ、急がば回れのようにも見える戦略は、金融機関のデータビジネスの新たな一手となるか。分析のノウハウと、結果を出せるほどユーザーを増やせるかがまずは課題だ。

(大島有美子)

記事タイトル:三菱UFJ子会社、中国SNS「ウィーチャット」と提携
引用元サイト:https://www.nikkei.com/article/DGXMZO3321505020072018EA4000/

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